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台風と高潮の関係(2) [風水害]

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台風の周辺では竜巻やダウンバーストなどの突風が吹くことが有る




台風の風は一般的に中心に近いほど強いと云われ、台風の風を表す風速は10分間の平均風速を基準にしています。

この場合、突風ともいわれる最大瞬間風速は平均風速の1.5倍~3倍に達することも有り、暴風域に入る以前から思わぬ突風に襲われることも考えられます。


建物や車両を押す風の力を風圧で表すと、風圧は風速の2乗に比例するため、風速が2倍になると風圧は4倍に、風速が4倍になるお風圧は16倍になり、これにより台風の接近による風の脅威は加速度的に高まります。

台風を構成する積乱雲の中には強い上昇気流と下降気流が存在し、台風の周辺では竜巻やダウンバーストなどの突風が吹くことも予想されます。






竜巻とダウンバースト

竜巻の成因は完全に解明されていませんが、発達した積乱雲の中の風の回転運動が地上に達すると竜巻になると考えられています。

竜巻の強さを表すものとしてF0~F5の6段階に分けた「藤田スケール」が知られていますが、気象庁は竜巻突風の強さをより精度良く測定できる「日本版改良藤田スケール」を2015年12月に策定しています。


竜巻とダウンバースト.jpg


またダウンバーストは、積乱雲の底から爆発的に吹き降ろす気流及び、これが地表に衝突して四方に噴き出す破壊的な気流の事です。

風速は60m/s以上になる事もあり、通常積乱雲の下で発生します。





高 潮 被 害

海に囲まれている日本は、高潮の被害を受けやすい状況にあります、特に南に開いている三大湾(東京湾、伊勢湾、大阪湾)は海抜ゼロメートル地帯が広がっており、そして人口・資産も集積している為、高潮による浸水が起これば深刻な被害が予想されています。

高潮の発生要因としては、台風や熱帯性低気圧が上げられますが、台風の中心付近は気圧が低く、1hpa(ヘクトパスカル)下がると海面が1cm上昇する(台風による吸い上げ効果)のです。


台風19号.jpg


例えば2019年10月12日に上陸した台風19号を例にとりますと、上陸時に945hpaでしたから海面が55cm吸い上げられてこれに満潮の大潮が加わるとさらに潮位が増すことになり、強風による波浪が加わる事でさらにエネルギーを持った波が生まれ湾岸部を襲い、河口を逆流川の水は内水氾濫を引き起こすことになってしまったのです。

台風の東側では南風が強く吹き荒れ、海水を陸地側に運ぶのですがこれを「吹き寄せ効果」と呼び、こうして海面の水位が護岸より高くなることなどによって高潮が発生することになる訳です。


加えて大潮のタイミングと台風の接近が重なると高潮の発生する確率が高くなるのですが、必ずしも満潮の時刻と高波は一致しませんので、満潮時奥にとらわれてしまうと却って危険になります。

高潮の害は海水の集まりやすい地形に発生しやすく、具体的には、海が陸に迫り、急な谷が形成されている場所や港の奥まった所、川と海の接点である河口付近等は高潮の害が発生しやすく、東京湾、伊勢湾、大阪湾、有明海などの湾の形状が細長く水深が浅い場所が典型的と言えるでしょう。


近年では、過去の教訓を生かし高潮堤防などの政治が進んだため、高潮に対する対策は進んでいますが、まだ完全とは言えません。


また、台風の高波を見物に行って波にのまれるなどの被害が目立っており、興味本位の行動は慎んでいただきたいものです。




参考文献および資料
認定特定非営利活動法人日本防災士機構 防災士教本
一般財団法人日本消防設備安全センター 自衛消防業務講習テキスト
一般社団法人東京防災設備保守協会 防災センター要員講習テキスト
東京都首都直下地震帰宅困難者等対策協議会 事業所における帰宅困難者対策ガイドライン
総務省消防庁 防災マニュアル
防災対策推進検討会議 自動車で安全かつ確実に避難できる方策
気象庁・局地的大雨から身を守るために 防災気象情報の活用の手引き
内閣府 防災情報のページより




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