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盛土(もりつち)とは? [土砂災害]

2021年7月、26人の命を奪った静雄赤県熱海市の土石流災害、その原因は土地の持ち主の盛土(もりつち)に有った?届け出の3倍の盛土をした?等とされていますが、原因究明は警察が国土交通省の調べで明らかになる事でしょう。


不動産用語で盛土(もりつち)とは、斜面や低地を造成する際に、土をもって平らな敷地を造成することを云う、となっています。


盛土.jpg



宅地造成の際には土地を削って造成する「切土(きりど)」と土を盛って造成する「盛土(もりつち)」、その両方を同時に行う造成方法が有るそうです。

一定規模の宅地造成では、切土で出た土を盛土に使うことが多いようです。

その際、盛土部分は十分な締固めが行われないことが多く、盛土部、地盤強度に差が生じて、不同沈下しやすくなるとも言われています。

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静岡県熱海市の土砂災害

熱海市伊豆山地区で発生した土石流災害については静岡県・難波喬司副知事がTVの記者会見上で、土石流の起点周辺にあった盛土について「違法な盛土が災害の原因」との見解を示しました。


熱海の盛土.jpg



盛土が降雨でダムのような状態になって水が溜まり、下部から水が噴き出して一部が崩壊、その後に盛土の全体が崩れるという連鎖した崩壊が発生ししたのではという内容でした。

この盛土に関して、周囲から水が集まりやすい谷の最上部に設けられ、法令に反して届け出と異なる工事が行われていた、届け出の高さの15メートルを超え盛土の高さは最大で50m以上で、適切な排水設備が無かった可能性が高いと推測されているようです。

複数の専門家は「盛土を含めた周辺の開発行為に伴う複合的な要因で引き起こされた」、「森自体は健全な山でこれまで崩落せずに踏みとどまっていたが、開発でタガが外れたのではないか」等と、山の保水能力の低下を指摘しています。

盛土がされる前の一帯の地形は谷型で、水の通り道になっていたそうです。

連日の断続的降雨で雨が染み込み、盛土が崩れやすくなっていた可能性が高く、盛土は一部を残しほとんどが崩落し、土砂が下がるにつれて勢いを増し、被害を甚大化させたのではと推測されます。

盛土が崩れた.jpg


モウダス


盛土をする時の注意

国内の住宅地は元々平坦の所ばかりではなく傾斜地を造成した宅地も数多く存在し、これからも増えていくのではないでしょうか、その為にも知って於きたいのは盛土と切土の違いなのです。

盛土とは言葉の通り元の地盤面に土砂を盛り上げたもので、転圧(締固め)や地盤改良工事が不十分な場合には軟弱地盤になる場合も考えられるのです。

其れに対して切土の場合は元の地盤が残るため、比較安定していると考えられています。

但し、一つの宅地の中に盛土部分と切土部分が混在氏。地盤の強度が異なっている場合には不同沈下の原因となる事もあるそうです。

盛土の注意点.jpg


新しく盛土された地盤は3年~5年程度で沈下や圧縮が落ち着くとされていますが、盛土の内部にコンクリート片や廃棄物、大きな石或いは木の根などが混入されている場合には空洞が出来たり、木の腐食が進んだりすることによって10年近くたたないと安定しないことも有るそうです。

更に、擁壁から1メートル以内くらいの部分は転圧(締固め)不足になりがちで、部分的な地盤強度不足が生じる事もあると云う事です。

また、盛土は傾斜地ばかりではなく水田や湿地などの埋め立て地や谷埋め盛土地などもあり、特に大規模な谷埋め盛土地は大地震などにより数十戸単位で崩れて流れる事が有るため、十分な注意が必要だそうです。


盛土や切土によって地盤面に高低差が生じた造成地、或いは過去の埋め立て地などが考えられる造成地の住宅や土地購入を検討する際には売主業者又は仲買業者に対して造成工事に関する図面の提示や説明を求めたほうが良いと云う事です。

但し、工事年代が古い場合などは不動産業者による調査で関係資料を入手できないことも有るため、地盤強度が気になる土地の場合には、専門家等による調査を依頼する事や、地盤補強工事費用を見込んでおくことなども考えておいた方が良いのかも知れませんね。


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