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コロナ禍で変わる防災訓練 [防災士]

どうなる?防災訓練


新年度に入りましたが22年3月には福島から岩手県に掛けて震度5以上の地震が多発しました。
皆さんのお住まいの地域、または現場というかビル内でも2~3月にかけて防災訓練真っ盛り・・・と云うか先月に終わったよ等という声も聞こえたようです。

私の勤務しているビル内でも3月初めに防災訓練が有り、地域の消防署の方に参加指導して頂き無事に終了する事が出きました。

コロナ禍での防災訓練(東京新聞).jpg
東京新聞より転載



ただ今私の勤務しているビルは4階建てが二棟連結されているビルでありまして商業ビルですが外資系の会社が多くまた、電算設備が多くあるため恒温室が多数あり一般の水系消火設備(スプリンクラー等)ではなくハロン系とN2の消火設備を備えております。

いくら訓練でもセキュリティーの問題や温度や湿度上の問題によって開放時間の制限が有ったり、入れない箇所もある等工夫を凝らしての訓練でした。

実際には、真火災になれば当然ですがパニックオープンになりますし。警備員や施設の担当者、もしくは各フロアー、施設利用会社の自衛消防隊の指示によって避難する事にはなっています。

しかし、訓練では各フロアーの自衛消防隊の一部の参加(希望としては全員参加)のみ(オーナー判断)で行われる事になりました。

全フロアー併せますと約800名強という人数なのですがコロナ禍と云う事もあり、又施設の特性という事で40名弱という参加者で行いましたね。

テナント企業に賛同・参加を得るのが難しいと云われる防災訓練、其れでも防災センターに勤務している我々は日頃の訓練成果を見せる?という訳です。


安心・安全・財産(資産)保持、出入管理(入館資格のない者を入れさせない、持ち出させない)これは防災センターに勤務する警備員や設管員・管理職員の使命で、全員一丸となってビルを守る事が求められていますね。






*パニックオープンとは

現在、セキュリティー上に置いて殆どの施設では電気錠が設置されている所が多いいのではないでしょうか、入退室には専用カード使用する、または静脈認証や指紋認証、顔認証など様々な防犯システムが使用されており、解錠には電気錠が作動するシステムです。
その為、非常時においては避難者が扉に集中してケガ人が出る事を防ぐシムテムが求められ、その為には瞬時に扉を解錠する必要が求められました。

パニックオープンとは「非常時解錠システム」の事を指し、非常事態の際に、火災報知設備などからの信号を受けて、直ちに自動的に電気錠を解錠するシステムなのです。
逆にクローズする事を「パニッククローズ」と呼ばれ、炎の燃え広がりや煙の拡散を止めるために扉を閉め避難者を安全箇所に誘導する時や、資産保持の為、貴重品や金銭などを保管する箇所の前室扉等を施錠する時に使われます。


避難の仕方が変わる

先日、某TVの中で「避難する際の注意点としてハンカチを濡らしてから口に当てて身を低くして逃げなさい」という紹介が有りました。

現在、防災センター要員講習や上級救命講習などではこの「濡れハンカチ」は紹介してませんと云うか、私が受けた防災に関する殆どの講習では「ハンカチを濡らす事に時間を取るよりより早く非難してください」との説明を受けています。

現在、コロナ禍で普段と云うより通常化してマスクをしている方が多いので、その上からハンカチを当てて避難する。
煙が出ている場合には身を低くして煙の下に自分の顔が有る様にする事、なのです。

私は事あるごとに「ハンカチを濡らす必要は有りません、早く非難してください、出火階や直上階では煙が蔓延している可能性が有りますので身を低くして避難してください」と、教えています。

確かに昔は濡れハンカチの指導が有ったようですが現在は指導されていないと聞いており、一番大切な事は逃げ遅れないようにする事、逃げ遅れ者を出さない事なのです。


コロナ禍では集合避難して頂くことが難しい為に参加者が少ないのは残念ですが、火災発生時への対応努力は我々防災センターに勤務している者の責務なのです。



AED使用前確認の変更?

手順
① 周囲の安全確認
② 意識の確認
③ 下顎挙上、気道の確保 呼吸の確認
④ 応援の要請・・・救急車の手配、AEDの手配
⑤ 胸骨圧迫開始
⑥ AED使用
⑦ 胸骨圧迫
⑧ 救急隊到着

AEDを使用する場合には上記の手順を踏んで、コロナ禍で手順の変更がありましたので参考にして下さい。


最近では、③における呼吸の確認ですが倒れている人の顔と応急手当を行う方の顔があまり近づきすぎないようにする事が大事で、呼吸の確認は胸とお腹での動きを見て判断する事になります。
また、胸骨圧迫を開始する前に倒れている人の口と鼻に布やタオル、マスクなどが有ればかぶせましょう。


応急手当後の自己の処置
急描写を救急隊員に引き継いだ後、自己保全の為にむやみに自分の顔や口、身体に触れないようにしてください。
携帯用消毒アルコールをお持ちならば直ぐに手を消毒しましょう。

①口元にかぶせた布やタオル、マスクなどは直接触れないようにして廃棄してください(感染予防の観点から応急手当者の身を守る必要が有ります)
②せっけんを使い、手と顔をしっかり洗いましょう。
③うがいをしましょう 


東京消防庁 倒れている人を見たらを参考にして下さいね。
「心配蘇生の手順 【感染防止のために】」

災害時における二次感染拡大を防ぐ意味でも知って於く事で、多くの命を助けるだけではなく自分自身をも助ける事になりますので上記をクリックして一読してくれることを望みます。









参考文献および資料
認定特定非営利活動法人日本防災士機構 防災士教本
一般財団法人日本消防設備安全センター 自衛消防業務講習テキスト
一般社団法人東京防災設備保守協会 防災センター要員講習テキスト
東京都首都直下地震帰宅困難者等対策協議会 事業所における帰宅困難者対策ガイドライン
総務省消防庁 防災マニュアル
防災対策推進検討会議 自動車で安全かつ確実に避難できる方策
気象庁・局地的大雨から身を守るために 防災気象情報の活用の手引き
内閣府 防災情報のページ
環境省 人とペットの災害対策ガイドライン
長野県諏訪地域振興局 長野県魅力発信ブログ
月間総務オンライン 総務辞典
寒地土木研究所 雪崩に関する基礎情報


より

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