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あなたの勤務しているビルで火災が?あなたは何をします。 [ビル火災]

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企業ビルや商業ビルで火災が発生したら自衛消防隊が初期消化をする。


防災士の働きとはちょっと違いますが、人を助ける、初期消化をするなど基本理念に代わりはないと個人の感想ですが思っています。

防災士は大規模的な災害に対して、地域住民と一緒になって救助であったり防ぐことや減災を考えなければなりませんが、防災センターはその施設の防災、火事や事故等を防ぐ、資産を守る、そして減災をして施設内にいる人を助けることを目的としています。


2001年(平成13年)9月1日に、東京都新宿区歌舞伎町の雑居ビルで起きた火災、記憶に在る方も居るのではないでしょうか。

44名の方が亡くなり、日本で発生した火災としては戦後5番目の大惨事となってしまったのです。


なぜ雑居ビルで多くの犠牲者を出してしまったのか?原因としてあげられたのが、ビル内の避難通路の確保が不十分であった為とされています。

出火原因は放火の可能性が高いと見られていますが、現在まで未確定です。


しかし、此の時の火災調査で分かった事は防火扉が機能していなかった(閉めることが出来なかった)こと、その原因として扉を段ボール箱等で塞がれていた等が判明したのです。

そして消防に対する知識が足りていない従業員が、内部で既に火災が起きているところを何も知らずに扉を開けてしまった事で、空気が入ってきた為バックドラフト現象が引き起こされてしまったのです。


この扉を開けた従業員が二階から飛び降り119番通報した、これが消防庁への第一通報となりましたが、他の従業員は従業員と言う立場でありながら避難誘導をしなかったと言われています。

自動火災報知設備は設置されていましたが、誤作動が多いため電源が切られていました。


他にも避難階段に物が置かれて扉が開かない、非常出口を開けたら階段がない等様々な構造的な問題がわかりました。

また、4階は天井を火災報知器事内装材で覆い隠していた事も分かっています。


避難器具も3階は未設置で、4階には設置されていたものの実質的には使用できない状態だったのです。

この火災を契機にして2002年10月25日に消防法が大幅に改正され、ビルのオーナーなどの管理権原者はより重大な法的責任を追うこととなり、防火管理意識を高めるきっかけになったのです。


*バックドラフト現象
室内など密閉された空間で火災が生じ不完全燃焼によって火の勢いが衰え、可燃性の一酸化炭素ガスが溜まった状態の時に窓やドアを開くなどの行動をすると、熱された一酸化炭素に急速に酸素が取り込まれて結び付き、二酸化炭素への化学反応が急激に進み爆発を引き起こすと言うものです。

たちまち火の海になるフラッシュオーバーとは違う現象です。



火災の早期発見・報知対策の強化

自動火災報知設備の設置義務付け対象が従来より小規模ビルまでに拡大され、危機の設置基準も強化されました。


違反是正の徹底

消防署による立入検査の時間制減撤廃や、措置命令発動時の公表、建物の使用停止命令、刑事告発などの積極発動により違反是正を徹底する事になりました。


罰則の強化

違反者は、従来の「懲役1年以下・罰金50万円以下」から「懲役3年以下・罰金300万円以下」に引き上げられました。

また、法人の罰則も、従来の「罰金50万円以下」から200倍にあたる「1億円以下」に引き上げられました。


防火管理の徹底

防火対象物定期点検報告制度が創設され、年1回は有資格者(防火対象物点検資格者)による入念な点検と報告が義務付けられています。


なお、優良な防火管理を行っていると認められる防火対象物には、定期点検報告義務を免除する特例認定を受けることが出来るとされ、特例認定を受けた場合には、「防火認定証」を掲示できます。







京都アニメーション放火火災を考える

2019年7月18日京都市伏見区で発生した放火殺人事件で、この火災は特殊で犯人と思われる男(当時41才)がポリタンクに入っていたガソリンを持ち込み、第一スタジオに侵入して持参したガソリンも撒きライターで放火したと言うものです。

社員の69名が被害に遭い、36人の方が亡くなり、被疑者を含む34人が負傷しました。


ガソリンを1階に撒いたことでガソリンが気化し充満、そこにライターで火をつけたことで爆燃現象が発生したのです。

結果としてはスタジオは全焼、日本国内で起きた事件としては過去に例を見ない大惨事となりました。


京都アニメーションでは以前から防火・防災に取り組んでいたと言うことで、第1スタジオは平成26年度の消防記念日に伏見署長表彰受けています。

2018年10月17日の消防法に基づく立入検査でも不備はなく、自衛消防訓練でも配属社員の9割にあたる70人が参加していたのです。


一方で、書籍や、机、荷物が過密状態であったこともが分かりました。


*爆燃現象とは
バックドラフト現象と同意語ですが、燃焼する物質が違います。

燃焼には3つの条件(燃焼の3要素・可燃物、酸素(酸素供給物質)、点火源)が必要となります、何らかの原因でこの条件が揃った時に急激な熱エネルギーの放出によって、気体の温度と圧力が上昇することで起きる爆音を伴う燃焼を爆発と言います。


バックドラフトの場合は、火災は発生しているが密閉される状態で3要素の中で酸素が足りない、その為可燃性ガスの一酸化炭素が充満している中にドアが空いたことで酸素が供給され爆発燃焼を起こすのです。


京都アニメーションの場合は、ガソリン(第4類危険物)が気化し酸素との飽和状態になり、放火犯の点火源であるライターで着火された事で爆発燃焼を起こしたことになります。

同じような爆発燃焼は、LPガスや都市ガス等の漏れ、粉塵(小麦粉などの粉類や石炭や石粉など)が酸素との飽和状態になったときに、何らかの発火源によって起こります。



火災の対応は

施設内の不審者対応は警備員や守衛が行いますが、火災時の初期消化や避難誘導はその施設内に設置されている自衛消防隊員、つまりあなた方なのです。

そんなの聞いていないよぉ!!・・ダチョウ倶楽部のギャグではありませんが、各フロアー、事業所ごとに設けなければならない規定があるのです。


通報・初期消火、避難・誘導は全員参加が基本であり、これらが多くの人を救うことになります。

防火扉や避難通路に物を置かない、消火器の有る場所を知っている、また使える、自らが発見者になり通報者になること、そして避難誘導することが大事なのです。


傍観者では人を助けることも出来ませんし逃げることも出来ません。

普段、日常で気づいたことを防災センターに報告しておけば防災センターの方が対処してくれるはずです。


施設の防災センターに働いている方々と一体となって、初めて施設防災が成り立つのです。


地震時は?

施設は大規模地震の時には一般人の一時避難場所になる場合もあります。

東京都内では凡そ850万人の帰宅困難者が出ると試算されており、その内の250万人が一般人と言われています。


250万人の一般人を受け入れるのが各企業のフロアーやエントランスなどになるのです。

各企業では東京都の要請で対応を、区と一緒になって研究・協議推進等をしています。


30年以内に大規模地震が来ると言われている昨今、各施設に於ける防災センターの今後の在り方が問われているのではないでしょうか。



参考文献および資料
認定特定非営利活動法人日本防災士機構 防災士教本
一般財団法人日本消防設備安全センター 自衛消防業務講習テキスト
一般社団法人東京防災設備保守協会 防災センター要員講習テキスト
東京都首都直下地震帰宅困難者等対策協議会 事業所における帰宅困難者対策ガイドライン
総務省消防庁 防災マニュアル
防災対策推進検討会議 自動車で安全かつ確実に避難できる方策
気象庁・局地的大雨から身を守るために 防災気象情報の活用の手引き
内閣府 防災情報のページより



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