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帰宅困難者受け入れ態勢が決まらない功罪(1) [防災対策]

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企業は他人(部外者)の意見を聞かずに面子ばかりにこだわりすぎる傾向がある。

前回にに受け入れ態勢についての心構えと云いますか述べさせていただきましたが、今回は企業側が未だに受け入れ態勢が出来ないのかについて、私がオブザーバーとして参加した企業(名前は言えません)内での出来事について述べていきたいと思います。

あくまで私個人が友人から紹介されて企業の帰宅困難者受け入れに対して意見を聞きたいと云われ参加したもので、皆さんの企業ご希望に添えるかどうかは様々な考え方もあると思いますのでその辺はご容赦願いたいです。


◎ A社(2019年10月~2月)は社員規模1200名、26階建ての自社ビル、防災センター+設備を委託管理で警備会社との契約はなく守衛室に3名の方が24時間体制で嘱託の方が勤務しています。

◎ B社(2019年11月より)は社員規模890名、22階建ての商業ビルですが管理しているのは子会社で、B2~3階まではレストランや書店、会社等の賃貸フロア、いわゆる商業スペース、4階~21回は自社ビルでありながら子会社から借りている形となっており、子会社は管理委託を入札によって管理会社に委託し、管理会社が警備会社や清掃会社を契約し警備業務、清掃業務を任していると云うものです。

◎ C社(2020年4月~6月)は社員規模が200人、6階建ての自社ビル、防災センターは外部委託で常駐者1名(24時間)、守衛室1名(7:00~19:00まで外部委託その後不在)と云うものです。


三社三様でそれぞれ特徴がありますが、如何ですか皆さんの勤務している会社に当てはまるでしょうか?参加した企業順に並べてみましたが、まず結論だけを述べさせていただきますとA社とC社は対応マニュアルは既に出来ており、社員訓練も済んでいます。

しかし、残念ながらB社につきましては昨年11月からの資料はたくさん増えているのですが、いまだに結論にまで漕ぎつける事が出来ていません、たぶんですが今年中は無理かもしれませんね。


私はアドバイザーとして参加してきましたが、私の勤務してきた企業ともまた違う環境を見る事が出来とても刺激的で勉強にもなり今後の活動へ参考になりましたね。

企業側の考え方と市区町村の要望、そして複雑化している企業管理業務計画との乖離をまざまざと見せつけられ、自分の会社でなくて良かったぁ!と思ったしだいです。






A社の場合、女性意見を積極的に

在館社員1200名、防災センター+設備は委託管理、守衛室1名24時間管理

この会社に総務部内に総務課と人事課、庶務課がありそれぞれが分担化されています。


人事課は、人事管理一般を管理し守衛も人事管理となっています。 

庶務課は一般備品購入や車両管理、備品交換の指示を設備に連絡。

総務課は防災センターとの委託管理や食堂管理を行っている。


あくまで部外者である私への説明であり、内容についてはもっと複雑化しているはず??であり、私としてはそれ以上知る必要も有りませんでしたので最低限の知識として捉えてください。

都内23区内にあるため、都・区により帰宅困難者受け入れの要請があり社内会議を通して参加する事になり、総務部長が私の知り合いと云う事でアドバイスをして貰えないかとの要請で参加した次第です。



東京都からのお知らせ.jpeg



毎月2回・各2時間の会合を行うとの事で集まった人数は11名(人事2名・庶務2名・総務2名、営業2名、総務部長、営業部長、そして私ですがメンバーの中に女性3名)で、それぞれが防災についての知識が乏しく・・・:皆無に近かったですね。

区により提供された資料を基に、総務部長が読み上げていくのですが防災そのものの知識がないため聞く方も首を傾げるばかりでした。


そこで、防災士としての立場から阪神淡路大震災、東日本大震災じの状況説明を行い、特に東日本大震災時における駅での帰宅困難者の混乱状況徒歩で帰って人、携帯電話の輻輳などを説明、何故、いま企業における帰宅困難者受け入れが必要なのか!を理解していただきまして改めてスタートした次第です。

2011年3月11日に起きた東日本大震災ですが、メンバーの中に当時14~18歳だった方が大学を出て社会人となり当時の混乱状況を知った訳ですから時代の流れは怖いものです。


話しは戻しますが、初日は概要説明、受け入れ時の体制についてメンバーそれなりの感想及び疑問についての意見交換を行い終了。

その後何度も会合を重ねていく中で、女性としての観点から要配慮者や要支援者への対応、女性の体の悩みやトイレについての相談が出てきました。






私も含め男性から見る立場と女性としての立場では大きな差があり、これらの意見が後々大きな影響となり安心できる受け入れ態勢が出来たように思えます。

帰宅困難者を受け入れるスペースとして正面エントランスが狭いため、1階面談ルームやホワイエ、2階ノマドや会議室を開放する事に、また社員用受け入れとして8階・16階会議室・24階食堂、25階大会議室をフル活用する事になりました。


それでも、いざ発災した場合には移動が出来るのかどうかなどの疑問の声も出ましたが、営業社員が外に出ている場合(約600名)約半分であること、そして発災後都内に出ている営業社員が帰宅出来ずに会社に戻るであろうことを考え会議室を開けておくことにしたのです。

携帯食料や飲料、ブランケットなどは女性でも運び出せるように地下や二階へ、社員用として各会議室近くに移動させることで合意しました。


以前は地下と25階に誰も使わない開いているスペースに置いていましたが、其処からどのようにして運ぶのかを考えると小さな会議室を無くしてでも対応出来るようにしたいとの考え方になり、総務としてもそれが望ましいとの判断になりました。

受け入れ場所が確定しましたので受付をどうするかとの動きになりましたが、この時に12月末から中國武漢からの原因不明のウイルスによる病気発生が始まり出し、隣国韓国で死亡者も出たとの声が聞こえ始めました。


当時メンバーから日本にこのウイルスが入ってきたらどうするの?との声が出始め、そして豪華客船ダイアモンド・プリンセスによる爆発感染により日本が危ない状況になるかも!、との危機感が芽生えました。

案の定、それ以降日本列島は新型コロナウイルの渦に巻き込まれいまだに終息は見えない状況となり、受付体制のの見直し、受け入れ態勢の見直し、動線の変更が行われました。


7月中旬に雨の中、総務主体の防災訓練の後に帰宅困難者受け入れ訓練が行われまして、在館者全員の協力を得て無事に終了する事が出来たそうです。


総評:第一に帰宅困難者目線で考え、女性の意見を積極的に取り入れたことにより多くの社員が防災に参加しやすくなった。新型コロナウイルスに対する危機感に情報を集め、より早く対応・改善が行えた。帰宅困難者受け入れチームの会議内容を社内メールで社員全員が共有し、社員の意見も吸い上げフィードバックしており一丸となって取り組んでいた。

この会社は大手警備会社の災害・帰宅確認メールシステムを早くから取り入れており、発災時にどこの場所にいても社員の安全確認が出来るようになっています。




参考文献および資料
認定特定非営利活動法人日本防災士機構 防災士教本
一般財団法人日本消防設備安全センター 自衛消防業務講習テキスト
一般社団法人東京防災設備保守協会 防災センター要員講習テキスト
東京都首都直下地震帰宅困難者等対策協議会 事業所における帰宅困難者対策ガイドライン
総務省消防庁 防災マニュアル
防災対策推進検討会議 自動車で安全かつ確実に避難できる方策
気象庁・局地的大雨から身を守るために 防災気象情報の活用の手引き
内閣府 防災情報のページより




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